2022.07.28 【半導体/エレクトロニクス商社特集】明光電子サプライヤーと協業、IoTソリューションを強化
根本 社長
明光電子はエレクトロニクスの統合商社として、幅広い仕入先やパートナー企業とのネットワークを生かし、さまざまな技術サポート、開発受託、購買代行、受託製造なども手掛ける。
根本敬継社長は2021年9月に創業者の十川正明現会長からバトンを受けた。十川会長が79年の創業以来築いてきた、「常に新しいことに挑戦する商社」の基盤を根本新社長が受け継ぎ、新しい時代に対応した商社を目指している。
根本社長は「半導体不足が深刻になっているが売り上げは順調に伸びており、今年度(8月決算)は当初の売上計画を達成し、過去最高を更新する見通しだ。半導体製造装置向け受注が大幅に増えており、関連する検査装置や搬送ロボット向けなどの半導体需要も伸びている。値上げや半導体スポット需要の大幅増も業績に寄与している」と述べる。
9月以降の次年度については「受注残もあり、半導体が調達できれば次年度の売り上げもある程度達成できる見通しだが、受注残についてはサプライチェーンの混乱も影響しているので精査しながら慎重に取り組んでいきたい」(根本社長)という。
半導体や電子部品を仕入れて販売するだけにとどまらず、サプライヤーと協業しながら、産業分野を中心にIoTエッジノードの組み込みハード、ソフト、センサー開発から無線通信ユニット、クラウド連携ソフトウエアまでIoTソリューションの提案を強化している。
フィガロ技研製MEMSセンサーとルネサスのマイコンを組み合せた一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO₂)を検知する「空気汚れ検知システム」、九州テン製の小規模データの中継に特化したIoTゲートウエイ「QRIoTⅡ(キュリオットⅡ)」とLinuxとRTOSのマルチOSを採用した「QRIoTX(キュリオットテン)」、マゼラン製のセンチメートル級の位置精度を検出できる準天頂衛星「みちびき」対応のGNSS受信モジュール一体型スマートアンテナなど、新たな商材の拡販に取り組む。