2022.08.19 【ハムフェア特集】最近のアマチュア無線界の動向制度改正で若年層への普及拡大 加速
アマチュア無線局は、1995年の136万局超をピークに携帯電話などの新しい無線メディアの普及により漸減し、2022年3月末でおよそ37万8000局となった。しかし、JARLやその関連団体の各種のキャンペーンや協力、最盛期にアマチュア無線をしていた人たちのカムバックなどで、アクティビティーが上昇。20、21年と2年連続してJARLの会員数は増加(21年3月で前年同月比288人増加)している。また、20~21年にかけ、アマチュア無線関連の法令が改正され、アマチュア無線の普及や社会貢献に関する活動への規制が緩和された。この中には、無資格者の体験運用制度拡大(図)や非営利に限るが、社会活動にも活用できる改正も含まれる。なお、これらの活動への参加は任意。
制度改正による若年層へのアマチュア無線の普及への取り組みも加速している。昨年の「デジタル変革(DX)時代電波政策懇談会」報告書で「アマチュア無線を活用したワイヤレス人材の育成」が盛り込こまれ、デジタル変革を担う次世代無線技術者育成へのツールとしてのアマチュア無線も注目されている。
今月には、この報告書を受けて総務省の「ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線アドバイザリーボード」が、従事者免許取得後、開局までがスムーズに行える資格制度改革の提言も行っている。今後もアマチュア無線の規制緩和に向けた動きに注目したい。