2022.09.26 【九州・山口産業特集】九州・山口で活躍する企業・団体の事業戦略 オーイーシー
加藤 社長
見える化で脱炭素支援
CO₂排出量マネジメントサービス「カーボンノート」訴求
オーイーシー(大分市)は、企業の脱炭素経営を手助けするCO2排出量マネジメントサービス「カーボンノート」を訴求する。専門知識や難しい計算式を必要とせず、自社の活動量を入力するだけで算出できる扱いやすさが特長。業種や業態に応じた個別カスタマイズもできる。
2050年のカーボンニュートラル達成に向け、さまざまな業界で温室効果ガス削減に対する取り組みが加速し、カーボンプライシングへの関心も高まっている。
事業者が直接排出した分だけでなく、他社から供給されたエネルギー使用で発生する間接排出の削減も必要とされ、サプライチェーン全体の見直しが求められている。
そこで同社は、人材教育事業を行うジャパンラーニング(東京都千代田区)と共同で同製品を開発。サプライチェーン排出量に関する国際的基準であるGHGプロトコルに基づいて排出量を算出する。
ジャパンラーニングとの連携で、導入から定着までの社員教育も実施している。CO2排出量の「見える化」で、企業のSDGs貢献を支援する。
今後も機能を追加する予定。製品やサービス一つ一つのCO2排出量の算定を視野に入れているほか、「カーボンオフセット」への対応、改善効果の予測を行うシミュレーション機能、各種データの出力機能、多言語対応の追加も検討する。
また、マリーンパレス(大分市)と共同開発した遺失物管理システム「ピクチャ」の提案も推進。サブスク型のクラウドサービスで、人工知能(AI)画像識別技術を使って落し物の管理、問い合わせ対応、公的書類の提出まで遺失物に関わる業務をオールインワンでサポートする。
遺失物をスマートホンやタブレットで撮影した画像で登録し、利用者からの問い合わせ時に検索することが可能。画像分類AIが遺失物の特徴を抽出し、財布や時計などカテゴリーごとに自動で振り分ける。
検索ワードの表記ゆれを吸収する自然言語処理AIも搭載。警察への届け出書類なども自動で作成でき、管理業務の負担軽減につながる。
同県では、商業施設や交通機関など、落し物の届け出数が多い施設で導入実績があり、今年の秋には関東地区でのリリースも予定している。