2022.11.25 【はんだ総合特集】日本アルミット グローバル事業を拡大 新コンセプトの製品などで
ブーストアップ アルミットスタンダード「DB1-RMA・QB-1」
日本アルミットは、新コンセプトのはんだ新製品「ブーストアップ アルミットスタンダード」を主力に、特徴あるはんだ製品でグローバル事業を拡大している。
ブーストアップ アルミットスタンダードは「デュアルブースト」技術を採用したスルーホールはんだ付け用やに入り糸はんだ「DB1-RMA LFM-48」(フラックス名+合金名)と、フラックスの活性力を瞬時に活性ピークまで導き出す即効性を実現する新開発の「クイックブースト」技術採用のやに入りはんだ「QB-1 LFM-48M」(同)がある。
DB1-RMA LFM-48のデュアルブースト技術は「速効性」と「遅効性」の2種の活性成分を組み合わせ2段階でぬれを促進させる新技術で、新活性剤の開発によりJIS-AA級の少ないハロゲン含有量で2段階の活性を生み出すことを可能にした。
ブースト1で速効性活性剤が働き、初期ぬれを促進。ブースト2でスルーホールのぬれ上がりを促進し、抗ブリッジ効果をもたらす。
この技術により、熱容量の大きい基板やリフロー後の酸化した基板のスルーホールへのはんだ付け性が大幅に改善し、同時にはんだ付け時間の短縮にも成功にした。
クイックブースト技術採用のQB-1 LFM-48Mは、素早くはんだがぬれ広がるため、手作業・自動機を問わず作業時間の短縮が可能となる。
従来のはんだでは、ぬれ始めが遅いために、こて先にフラックスが爆発を起こすはんだだまりの現象が見られたが、QB-1はクイックブースト技術によりはんだだまりができにくく、このようなフラックス飛散やはんだボールの発生が少ない。
はんだ付け時間の短縮による生産性の向上が望め、その結果がコスト低減に結びつく。
新製品は顧客の評価が高く、大手産業機器メーカーなど売れ行きは順調。顧客の中には多ピンのスルーホールはんだ付け作業で時間が半分になった事例や、新製品によって新たな取引が始まって顧客もある。
EUの大手産業機器メーカーでの採用が決まり、EU圏への輸出も始めた。