2023.01.18 【情報通信総合特集】日立ソリューションズ西日本 臼杵誠剛社長

他社に先行し中国、九州DX支援

 中国、九州の官公庁から企業まで地域に根差したSIサービスを展開するとともに、独自に開発したパッケージ製品を全国に提案している。2022年度スタートの中期経営計画では年3%成長と、独自開発してきたパッケージをサービス化するパッケージサービス事業を伸ばしていく計画だ。

 今中計は「変革」をテーマに掲げている。日立グループで進めるシステム開発はプロジェクト管理を徹底し品質を高めていくほか、独自パッケージのサービス化を重点施策に取り組んでいる。

 総務や製造・流通向けには「Hi-PerBT(ハイパーBT)」シリーズを展開。総務系のモバイル給与は370万ユーザーを突破するなど評価も高い。業種向けでは生産管理や購買管理、PLMのほか、青果卸向けなど特色のあるソリューションもある。

 中計ではハイパーBTシリーズのクラウドサービス化を推進している。まず地場の企業・顧客にシステム支援を図り、ここでのノウハウを全国に提案していく計画だ。

 デジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みも強化する。現在、社内DXや顧客のDX支援を進めているが、首都圏地域に比べ地方はDXの取り組みが遅れている印象を受ける。ただ確実にDX化の流れは来るため、人財の育成や技術力強化を推進。デジタルの技術習得を早く進め、他社に先駆けて中国、九州エリアのDX支援をしていきたい。

 23年は、不透明感はあるが中国、九州ともに1~2%の伸長を見込む。地域密着型の提案をしながらも付加価値あるソリューションの訴求で案件規模を拡大したい。新しい動きでは22年に自治体向け地域包括ケア情報共有サービスをはじめ具体的な事例も出てきた。

 今後はインボイス制度への対応や電子帳簿保存法への対応も必要になるため、対応したサービスを順次展開している。パッケージサービスの強化とともに進めたい。23年1月に、日立中国ソリューションズと日立ソリューションズ九州の合併から10周年を迎えた。地域に愛される企業として成長していきたい。