2023.01.24 ハノーバーメッセ見どころ 製造全体のソリューション 脱炭素や水素も

記者発表のもよう

 世界最大規模の産業技術展「ハノーバーメッセ2023」が4月17~21日に、独ハノーバーで開かれる。主催ドイツメッセのグローバルディレクターに今年の特徴、見どころなどを聞いた。

 今回の主なテーマは「インダストリアル・トランスフォーメーション」。複雑な生産工程のデジタル化や、生産施設全体の水素での稼働、カーボンフットプリントのソフトウェアによる分析・削減など、「現在・将来の産業界での技術的可能性の全体像を網羅する」。

 CES2023同様に、3年ぶりの本格的開催。50カ国から、機械や電気、エネルギー、ソフト、ITといった4000社以上が出展。「ただ、数だけが成功の指標ではない。そこでどういった対話やコミュニケーションがなされるかが重要」。

 今回のメガトレンドについて、「インダストリー4.0、脱炭素、AI&ML、エネルギー管理、水素&燃料電池」と指摘。「例えば製造の脱炭素を進める上でどういう道がいいかなど、さまざまな疑問に解決策や方向性を示せる」と強調する。

 「今回の特徴の一つは、スタートアップへの浸透」と強調する。全体の1割近い300社以上のスタートアップ企業がイノベーションを披露する。スタートアップの賞も設け、独自のコーナーを展開。ハッカソンも開催予定だ。「ここからイノベーションが生まれる可能性もある」と期待する。

 また、毎回設定されるパートナーカントリー、東南アジア諸国連合で最大の経済国・インドネシア。16回目となる日独産業フォーラムも開催。

 「脱炭素の意味でも、再エネや水素が重要。そうした知見も得られる」と強調。「さまざまなテックの相乗効果、自動化、DXなど、すべての業界に関係する。そのヒントが得られる」。

 「どうしても足を運べない方々のために、デジタルでも例えばお勧めの項目の提示など、よりインタラクティブなサイト設計を工夫する」としつつ、「ただ、さまざまな展示を概観することで得られる気づき、偶発的出会いがあるのがメッセの魅力。ぜひ足を運んでほしい」。

(25日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)