2023.01.25 【ネプコンジャパン/オートモーティブワールド特集】世界のSMT関連展示会が再開へ

「SMTconnect」(22年5月)

バーチャル含めリアル展示で開催

 世界的なコロナ感染の広がりでここ3年間、世界各地で開催されていたSMT関連の展示会の中止や延期が相次いできた。規制緩和とともに昨年から再開される展示会が増えてきた。コロナ禍でWebを活用したバーチャル展が定着しつつあるものの、製造設備はやはりリアル展の要望が多い。

 ▼「IPC APEX EXPO 2023」(米サンディエゴ)

 IPCが主催する「IPC APEX EXPO 2023」が米カリフォルニア州サンディエゴのコンベンションセンターで24日から26日まで開催されている。SMTに関わる日系企業はじめ世界各国から出展している。

 IPCは本部を米イリノイ州に置き、電子機器、プリント基板、製造装置などの品質・プロセスに関わる国際標準規格を定めている。1957年に発足し、現在はアップル、コンチネンタル、フォックスコン、GE、NASA、インテル、トヨタ、ソニーなど世界企業4000社以上が会員になっている。IPC標準規格は世界各国の自動車・車載部品、スマートフォン・デジタル家電、航空機器、医療機器など多様な製造業が採用している。

 「IPC APEX EXPO」は毎年米国で行われ、今年はFUJI、コーヨンテクノロジーなど世界の主要SMTやプリント基板関連企業が出展している。

 ▼「SMTconnect」(ドイツ・ニュルンベルク)

 毎年5月にドイツ・ニュルンベルクにて開催される実装系展示会「SMTconnect」は、日系のほか海外の主要なSMT関連企業が参加している。主催はメサゴメッセフランクフルト。昨年は5月10日から3日間、「SMTconnect 2022」として開催された。実装機、検査機、はんだ材料などSMT関連企業が参加。日系ではFUJI、ヤマハ発動機、オムロン、パナソニック コネクト、日本アルミットなどがヨーロッパの現地法人を通じて出展し、最新のイノベーション、ソリューション、製品を紹介した。会場には特別エリアとしてEMSパークが設けられ、またさまざまなフォーラムプログラムが行われた。

 同展示会を通じて、電子機器製造のコミュニティーが再び始まり、会場は多くの来場者でにぎわった。来場者の約35%は海外からだった。次回のSMTconnectは、今年5月9日から11日までニュルンベルクで開催される。

 主催者のメサゴメッセフランクフルトは1982年に設立され、テクノロジーのさまざまなトピックに関する展示会や会議を専門に開催している。

 ▼「プロダクトロニカ」

にぎわった「プロダクトロニカインディア2022」(22年9月)

 製造装置系の世界的な見本市「プロダクトロニカ」(メッセミュンヘン主催)は、ドイツ・ミュンヘンで半導体・電子部品総合見本市の「エレクトロニカ」と毎年交互に開催されている。

 半導体製造装置、表面実装機をはじめ、ディスプレー、LED、材料加工、PCB回路、EMS、はんだ付け材料・ロボットなど、エレクトロニクス製造に関わる幅広い分野の製品、装置、技術が出展される。2021年11月に開催された「プロダクトロニカ2021」は39カ国から約900社が参加した。

 22年はエレクトロニカの開催年で11月に行われた。会場ではIPCが主催するはんだ付けコンテスト世界大会が併催された。

 今年は「プロダクトロニカ2023」が11月14日から17日までミュンヘンの見本市会場で予定されている。

 プロダクトロニカはインドや中国でもエレクトロニカ展と同時に開催されている。

 昨年9月にインドのグレーター・ノイダ(ウッタル・プラデーシュ州ガウタム・ブッダ・ナガル県)で「プロダクトロニカインディア」が開催された。日系もFUJI、ヤマハ発動機、JUKIなど主要な実装機各社が出展した。インドもコロナ禍で展示会が相次いで中止されてきただけに、会場は多くの来場者でにぎわった。今年も9月13日から15日までインドのベンガルール国際展示センター(BIEC)で予定されている。日系をはじめ、インドへの投資が活発になりつつある中で、実装業界も需要が伸びていることから、主要な各社が出展するとみられている。

 中国はこれまで続いてきたゼロコロナ政策の影響で開催が予定されても、会場が使えないなどの理由で中断している。今年は3月22日から24日まで、上海新国際博覧センター(SNIEC)で予定されている。

 ▼「セミコン」

セミコン台湾2022

 「セミコン」展はSEMIが主催し、日本のほか米国、中国、韓国、台湾など世界各地で開催されている半導体製造装置を中心とした専門展示会。台湾では昨年9月にセミコン台湾」が台北市の展示会場・南港展覧館で開催された。半導体製造装置、材料メーカーを中心に約700社が出展し、会期中約5万人の来場者があった。今年は9月6日から8日まで、台北市の南港展覧館で開催が予定されている。

 セミコン台湾に続いて昨年12月には「セミコンジャパン」が東京ビッグサイトで開催された。

 半導体産業に関わる製造技術・装置、材料をはじめ半導体製造工程全域にわたる約680社(昨年比1.5倍)が出展した。今年は12月13日から15日まで東京ビッグサイトで開催が予定されている。