2023.02.28 【複合機&プリンターソリューション特集】商品化戦略

リコーは最新鋭のA3カラー複合機新製品を今月14日から発売

エプソンは2月10日にスマートチャージ新製品を発売エプソンは2月10日にスマートチャージ新製品を発売

相次ぎ新製品投入

環境面での訴求を強化 循環型、脱炭素型社会に貢献へ

 市場環境の好転などを背景に、メーカー各社の新製品投入が相次いでいる。各社では、多様な働き方に対応するとともに、環境面での訴求を強化。循環型社会および脱炭素社会の実現への貢献を目指している。

 リコーは、DXと環境の両面で新たな価値を提供するA3フルカラー複合機の新製品7機種16モデルを2月14日に一挙発売した。新製品は「業務効率化、強固なセキュリティー、トップクラスの環境性能」で、企業のDXを支援する。

 新製品は、紙の電子化などを支援するエッジデバイスの位置づけで「RICOH IM C6010」 「同C5510」「同C4510」「同C3510」「同C3010」「同C2510」「同C2010」の7機種16モデルをラインアップした。

 機能面では、名刺や領収書などの小サイズ原稿を含めた多様な紙文書を電子化できる機能などを強化。電子化した文書を手軽に閲覧、管理、データ処理ができ、ワークフロー全体の効率化を実現する。オプションでは紙折りや針なしとじ機能の強化を図り、業務に合わせて最適な形で文書を出力できる。

 クラウドに接続するエッジデバイスとして強固なセキュリティー対策行っているほか、環境面を強く訴求している。省資源・省エネルギー化によりライフサイクル全体での環境負荷(カーボンフットプリント)を前身機より約27%削減し、「お客さまの事業活動での環境負荷低減に貢献しているほか、業界トップとなる本体樹脂総重量の約50%(重量比)に回収材(再生プラスチック)を使用。また、製品梱包材にリサイクル可能な紙材料を使用し、包装プラスチックを従来比54%削減」している。

 また、新たな低融点トナーの採用などによる消費電力の低減を行うことに加え、製品の組み立て生産で使用する全ての電力を再生可能エネルギー由来の電力で賄っている。

 エプソンは、2月10日に使用状況に合わせてプランや機器を選べる「エプソンのスマートチャージ」で、ボリュームゾーンに新製品を投入、オフィス戦略を本格化させる。新製品の投入で、24~100枚/分までのラインアップを大幅に拡充。2026年を目標に新規販売を全てインクジェット方式にする」などオフィスでのインクジェットへの置き換えを加速させる。

 新商品は、A3カラーインクジェット複合機「LM-C6000」「LM-C5000」「LM-C4000」の3機種。設置場所を選ばないコンパクト設計で、ビジネスで必要とされる印刷速度と高画質を両立させた。企業の環境意識の高まりに対応、「レーザープリンターと比べて低消費電力、省資源化を実現。CO2排出量47%削減することができ、脱炭素社会に向けた取り組みの有効な手段」として、インクジェットの環境性能を訴求する。

 新商品に搭載している「Heat-Free テクノロジー」は、熱を使わずにインクを吐出する同社独自の技術で、ほかのプリント方式に比べてシンプル構造と低消費電力を実現するのが特徴。また、ファーストプリントが速く、交換部品も少なく、低環境負荷と高生産化を実現する。

 富士フイルムビジネスイノベーションは、新ブランド「Apeos」シリーズでフルラインアップを完成。J・D・パワー2022年カラー複合機顧客満足度調査の2部門で第1位を獲得している。

 また、セキュリティーでは米国セキュリティー基準「NIST SP800-171/172」の準拠性を示す格付けで国内初の最高評価「トリプルA」を昨年末に取得している。

 製品ライフサイクル全体のCO₂排出量を最大で56%削減した再生型フルカラーデジタル機を発売開始した。環境面では、省エネ化、低温定着トナーなど環境に配慮した商品作りを進めてきているが、部品リユース率を最大84%のフルカラーデジタル再生型機6機種を昨年9月にラインアップ、脱炭素社会に貢献していく。

 コニカミノルタは、新世代カラー複合機「bizhub(ビズハブ)i Sシリーズ」4機種を新たに発売。場所に縛られないテレワーク中心の働き方と安心安全なオフィス出社中心の働き方、働く場所に合わせた環境づくりをサポートする。Wi-Fi機能を標準装備し、外出時にUSBメモリーなどの記憶媒体を持ち歩いていなくても、スキャンデータをモバイル端末やクラウドサービスに保存することで、どこからでも閲覧可能だ。

 東芝テックは、「Workstyle Renovation(ワークスタイル リノベーション)」をコンセプトに、複合機「e-STUDIO」の新シリーズを発売した。働き方改革の加速や働き方の多様化などに対応、多様なサービス、ワークスタイルにも対応した。