2023.04.26 中国から栃木へ 日立がエアコン国内回帰 18日から生産開始
新設した「Wシリーズ」の生産ライン
日立ジョンソンコントロールズ空調が、ルームエアコンの地産地消に乗り出している。生産拠点である栃木事業所(栃木県栃木市)に数億円を投資して新たな生産ラインを設置。スリムタイプ「Wシリーズ」室内機の生産を4月18日に開始した。国内向けエアコンの国内生産比率は現状で約30%だが、来年には約半分に引き上げる計画だ。
国内回帰を決めたのは昨年10月。3月8日にはWシリーズ室外機の生産を開始し、約5カ月という短期間で生産ラインを立ち上げた。
同社が立ち上げを急いだ背景には、6~8月のエアコン最需要期における安定供給でシェア拡大を狙っているからだ。注文から27~28日かかる中国生産に対し、5~6日で供給できる栃木生産のリードタイムの短さを生かして、20%の市場シェア獲得を目指している。
栃木事業所では2年前までスリムタイプを生産していた。新ラインは、空スペースとなっていた元の場所に、作業効率などを高めた新たな設備を導入した形だ。
(27日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)