2023.05.24 【次世代自動車用部品・材料特集】大陽ステンレススプリング 金属や樹脂形成加工を積極拡大

樹脂成形加工品

 大陽ステンレススプリングは、主力の金属加工事業に加え、樹脂成形加工事業の積極的な拡大を推進している。車載用をはじめ、幅広い分野で顧客ニーズにマッチした製品を供給する。

 同社は、長年培ってきた金属加工技術に加え、樹脂成形加工技術を有しており、金属の樹脂化による軽量化や機器のモジュール化にも対応すべく、樹脂成形、インサート成形、アウトサート加工/組立も行う。

 「樹脂の強度不足を補いたい」「樹脂にばね性機能を付加させたい」など、金属と樹脂の複合部品が必要な場合、同社は金属加工と樹脂成形の両技術を併せ持ち、全て自社内で製造対応できるため大きなコストメリットを生み出せる。

 樹脂成形加工の専用工場として、とちぎ千塚工場(栃木県栃木市)を設立。徹底したクリーン環境での生産体制と最新設備で精度の高い品質とコストダウンを実現。射出成形機を横型・縦型含め多数導入済み。昨年も樹脂成型機を1台増設し、新規需要に対処できる体制づくりを進めている。加工可能な樹脂材料は、PPS、PBT、POM、PP、PC、ABS、LCPなど。

 高精度フォーミング加工技術で、多様なフォーミング(丸め)加工製品へのニーズにも対応。インサートブシュは、引抜力を向上させた新タイプ「インサートブシュ WCH」を開発した。スペーサー部品は複雑形状かつ低価格を実現。メタルブシュは優れた回転、摺動(しゅうどう)、はめ合い性などが特徴。