2023.05.30 コンピュテックス開幕、AI時代に求められる高性能サーバーに注目
新型コロナの規制が緩和され、活気が戻るコンピュテックス会場
アジア最大級のICT見本市「COMPUTEX(コンピュテックス) TAIPEI」が30日、台北市の台北南港展覧館で開幕した。新型コロナウイルスによる規制も緩和されたことで、昨年の400社から出展社数は倍増して1000社以上に拡大。生成AI(人工知能)の活用に注目が集まる中、コンピュテックスでもキーテクノロジーの一つとして、出展各社が競うように関連製品やシステムを会場で披露している。
最も注目を集めた技術の一つはAI関連だ。開幕前日には、NVIDIA創業者のジェンスン・フアンCEOが基調講演の先陣を切り、生成AIのためのHPC(高性能コンピューティング)を実現する新型チップセットを発表するなどで会場を沸かせたばかり。
開幕日のオープニングセレモニーで、主催者である中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)の黄志芳・董事長(会長)は、人類がAIと共存する時代に入ったことで、「人とAIがコラボレーションするのは歴史上初めてのこと」とした上で、「賢いパートナーとともに創造に挑戦していく」ことを強調した。
会場でもAI関連の展示が目白押し。高性能サーバーを展開する台湾ギガバイトは、NVIDIAが昨日発表したHPC向け高性能チップセット「Grace Hopper」新製品を搭載したAIサーバーを展示。プロダクトマーケティング責任者の星野明氏は「AIのデータ処理には桁違いの計算能力が求められる」とし、AIを軸に高性能サーバーの需要拡大に期待を寄せた。
台湾では5月1日から、新型コロナの位置づけが季節性インフルエンザと同等に引き下げられた。会場内ではマスクを着用しない参加者の姿も多く、コロナ前のリアル展示会の活気を徐々に戻しつつあることを印象付けた。
(31日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)