2023.06.16 宇宙線ミュー粒子で地下でもナビゲーション 東大やNECなど
ミュー粒子によるナビゲーション© 2021 Hiroyuki Tanaka/Muographix
東京大学やNECなどの研究チームは16日、宇宙線ミュー粒子を利用して、GPSの使えない地下空間などでのナビゲーション技術の開発に成功したと発表した。GPSに代わる新たなグローバルナビゲーション技術として、屋内や地下、海中での自律移動ロボットなどへの活用が期待される。研究成果は16日、米「iScience」誌に掲載された。
宇宙線ミュー粒子は、銀河系の超新星爆発などの高エネルギーイベントによって加速される宇宙線と、地球大気が反応してできる素粒子の一つ。透過力が強く、あらゆる人工構造物をほぼ真空中の光速度で貫通することができる。
目標精度が達成できれば、自律移動ロボットへの実装が可能となる。屋内などで複雑な任務の効率的な遂行が可能。
ミュー粒子は、地下の構造物や地質関連の調査、ピラミッドのような遺跡の調査などに関連しても知られている。
(16日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)