2023.06.26 住友電工の蓄電池、豪州で再エネ促進に一役 独自技術の「レドックスフロー」
レドックスフロー電池
住友電気工業は、豪州で資源関連事業を手掛けるヴェッコ社から、レドックスフロー電池(設備容量250kW×3時間)を受注したと発表した。豪州での同社のレドックスフロー電池の受注は初めて。ヴェッコ社を通じ、豪州クイーンズランド州配電公社に納められ、配電系統の安定化の実証のために使われる予定。
豪クイーンズランド州は、2035年までに再生可能エネルギー比率を現状の20%から80%まで向上させ、発電セクターの炭素排出量を36年までに05年比で90%削減することを目標に掲げている。実現に向けEQ社は、配電網に太陽光発電設備の導入を進めている。
こうした中、系統安定化が課題となっており、その調整力として住友電工のレドックスフロー電池が活用されることになった。
レドックスフロー電池は電解液中の金属イオンの酸化還元反応を利用して充放電を行う蓄電池で、長寿命と高い安全性、柔軟設計などの特長がある。
ヴェッコ社はレアメタル事業に関連して、バナジウムを活用した再生可能エネルギーの導入促進・低炭素社会の実現をめざす出光興産から出資を受けるなど、日本企業とかねて連携してもいる。
(27日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)