2023.06.30 TSMCが技術発表会 2ナノメートル製品開発「8割以上達成」

TSMCシニア・バイス・プレジデントのケビン・ジャン氏(左)とTSMCジャパンの小野寺誠社長

 台湾TSMCは6月30日、横浜市で先端技術や日本での展開に関するメディア向け発表会を開いた。

 シニア・バイス・プレジデントのケビン・ジャン氏は2025年の量産化を目指す回路線幅2ナノメートルの製品「N2」の開発は順調に進んでいると強調した。「256メガビットのSRAMで歩留まりが5割を超えるなど、開発の目標は8割以上達成している」と自信を見せた。

 これまで成熟技術に依存してきた車載向けは電動化やADAS(先進運転支援システム)、自動運転の進展に伴い「最先端の技術がどんどん導入されている」と言及。

 新たな技術プラットフォーム「Auto Early」の導入で、車載向けでの「3ナノメートルなど最先端技術の採用を少なくとも2年早めることができる」と語った。

 TSMCジャパンの小野寺誠社長は最近の日本での取り組みについて報告した。

 24年中の量産開始を目指す熊本工場(熊本県菊陽町)の建設について、「外壁工事などが進んでおり、今年中にオフィスができて従業員が入ってくる」と順調な進捗と説明。「特に日本の顧客中心に息の長く、旺盛(おうせい)な需要が見込まれる」と期待を示した。

 (3日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)