2023.07.11 【家電総合特集】空気清浄機

アフターコロナで空気清浄機の販売が苦戦。今後、需要開拓が求められる

イオン発生、除菌、除湿など

高付加価値品にシフト

 コロナ禍で衛生面や清潔、除菌などへの意識が高まったことで、空気質への関心も強まった。このため空気清浄機をはじめ除菌・脱臭機など、いわゆる空質関連機器の販売が伸びた。アフターコロナの局面を迎え、市場は停滞気味だが空気質への関心は依然として底堅く、今後も安定した需要が見込める。

 空気清浄機をはじめ除菌・脱臭機や加湿器、換気機能やイオン、ミスト発生機能などを搭載したエアコンなど、幅広い商品で空質向上を図る機能も採用されている。

 空質商品関連で主力となる空気清浄機は、近年パワフルな集じん性能やイオン発生機能、UVやオゾン除菌、除湿・加湿機能の搭載といった清潔・快適につながる付加価値の高い商品戦略が活発だ。

 空気清浄機で現在主流となっているのが加湿機能を搭載した複合モデルで、除湿機能まで一体となった高付加価値モデルもあり、除加湿・空清まで一台で何役もこなす機能によって、年中快適な室内空間の実現に貢献している。

 また、イオン発生機能により、菌・ウイルスの抑制効果を発揮したり、本体に取り込んだ空気に含まれる有害物質や菌などを深紫外線や強力な放電で抑えるといった除菌技術も進化している。

 市場の動きについては、コロナ禍が始まった2020年度の過去最高出荷台数(前年比177%の約360万台)をピークに、21年度、22年度は連続して前年割れの状況が続いている。

 日本電機工業会(JEMA)のまとめによると、22年度(22年4月~23年3月)では、前年比68.7%の174万6000台と、前年度を大きく割り込んだ。

 空気清浄機の市場は、コロナ禍で増えた時期を除き、年間で200万台程度という規模が、長く安定して続いていたが、現状ではコロナ前の〝通常ペース〟には戻っていない状況だ。

 このため、空気清浄機については、需要創造に向けた新たな提案が求められるようになっている。B2Cルートでの提案強化はもとより、B2Bルートへの販路拡大を狙う動きも活発になっている。

 飲食など店舗、介護施設やクリニック、学校、保育園などの教育関連施設といったところでの普及推進を目指して、大空間向けの商品戦略を強化している。

 また、空気清浄機は、花粉対策として購入されるケースも多いため、改めて花粉対策機器としての訴求に力を入れるほか、除菌・脱臭機での臭い対策など、幅広い空質商材において、需要を創造していく必要がありそうだ。