2023.07.27 【半導体/エレクトロニクス商社特集】リバウンドエレクトロニクス ヌーヴォニクス製品の提案加速 技術支援体制を構築
塚原 代表取締役
リバウンドエレクトロニクスは、英国に本社を構える電子部品・半導体の独立系代理店。欧州で培ったノウハウとグローバルネットワークを生かし、急成長を遂げている。一部製品を除き半導体不足が解消され緊急調達需要が減少する中、顧客の在庫買い取りや代替品提案など新たな取り組みを加速。柔軟なサービス・サポートを展開し、顧客の困り事解消を目指す。
「この数年、半導体不足の影響で発注量を増やした製品がまとめて納入され、顧客の在庫が増えている。昨年後半から続く市況の低迷も相まって、市場環境は厳しい」と話すのは日本法人の塚原雅之代表取締役。
半導体不足が解消されつつあるとはいえ、依然として入手困難な部品もあり、計画通りに生産ができないケースは多い。同社では入手困難な部品や不足部品の代替品提案を行い、顧客のものづくりをサポートしている。
それが昨年10月に立ち上げた代理店ブランド「Nuvonix(ヌーヴォニクス)」。ヌーヴォニクス商品として扱うのは大手メーカー製品と互換性のある製品が中心で、アナログ系半導体やディスクリートのほか、コネクターやコンデンサーなどの電子部品も取りそろえる。
フィリピンに代替品を調査する専門部隊がおり、技術的な仕様も含め解析している。互換性のある代替製品の提案に加え、技術サポートも提供。多様な顧客ニーズに対応できるのが同社の強み。
塚原代表は「緊急調達需要が減少した分、新たな取り組みができる。ヌーヴォニクス製品の提案のほか、顧客の余剰在庫買い取り、必要とする顧客と製品のマッチングなど、新たなサービスを提供する。社員教育にも取り組み、国内で技術サポートできる体制を構築する」と話す。
同社は昨年、関西営業所(京都市)、東海営業所(名古屋市)、九州営業所(福岡市)を開設し国内拠点網を整備してきた。地域に根差した活動は顧客からも高く評価され、着実に成果を上げている。来年以降は、各営業所での人員増強も計画しており、さらなる事業拡大を目指す。