2023.07.27 【半導体/エレクトロニクス商社特集】立花エレテック 技術商社の強み発揮 ソリューション強化の組織体制

布山 社長

 立花エレテックは、中長期経営計画「NEWC.C.J2200」(2021~25年度)中間年度の23年度をコロナ後に対応した各事業の戦略取り組み計画のブラッシュアップと、DX化を加速する年とした。

 布山尚伸社長は「経済活動が正常化に向かう一方で、原材料価格の高騰、物価上昇、国内外のサプライチェーンの見直しなど、当社を取り巻く環境が大きく変化している。われわれも市場、市況の変化に合わせて変えていくマインドを持たなければならない。22年度は物不足が継続する中で、お客さまのご協力、仕入先と一体となった形での支援対応、社員のがんばりによって初めて売上高が2000億円を超え、2期連続の過去最高を達成。利益も全て過去最高を更新できた。23年度も経営環境は依然として不透明な状況が続いているが、第1四半期は計画通りに推移した。通期で22年度並みの業績を見込み、スピード感を持ってポジティブに、事業課題と経営課題に果敢に取り組む」と説明する。

 4月1日付で新時代に適合した営業戦略を機動的に推進する機構改革を実施。全社員の4分の1の約200人の技術者を抱える技術商社の強みを発揮し、FAシステム事業はソリューションビジネスをより強化する組織体制にした。半導体デバイス事業は、技術部門と一体となった拡販体制をより強化する。施設事業は脱炭素化に向けた再生可能エネルギーシステムの拡販を中心とする本部を新設した。マニュファクチャリング・サービス(MS)事業は、引き続き電子機器の設計・製造受託EMSと、金属加工製造受託のMMSの両輪で拡大を図る。

 体質改善にも力を入れる。社内OA化で事務的な単純作業からより高度な業務への移行を進める。25年度までに第1弾のDX化を達成し、新時代の人材育成などの人事制度改革にも取り組む。サステナビリティ委員会を4月1日付で設置。環境・社会・ガバナンスへの取り組みも強化する。人基軸経営にのっとり、社員の自己研さん援助や、社員親睦活動を行う「なごみ会」も発足させた。