2023.08.28 各自治体で進む省エネ家電購入補助金、販売促進にも一役

省エネ家電補助金制度をPRする販売店のチラシ

 電気代高騰や温室効果ガス削減の観点から、全国の自治体で基準に達した省エネ家電の購入を支援する補助金制度の導入が進む。各販売店はこの制度を活用し、商品販売に結びつけるとともに、顧客への訴求と情報提供を行っている。

 「この6~8月の売上は前年比2倍。リフォームなどの案件も実績アップの要因となったが、補助金制度の開始も大きかった」と話すのは、タチバナ電器エースネッツ牧野(大阪府枚方市)。

 枚方市は14日からテレビ、エアコン、冷蔵庫を対象とした省エネ家電補助金の申し込みを開始。補助額は上限3万円で、6月1日から来年2月29日までに購入した人が補助対象となる。

 同店では6月から対象のエアコン、冷蔵庫を約70台販売しており、実績を積み上げている。6月から補助金制度を紹介するチラシを顧客に1300部、周辺世帯に3700部配布。「新規客からの購入も目立つ」と話し、9月以降も関連するチラシの配布を続ける。

 制度を活用し、単価アップにもつなげる店も。パナソニック系のでんきのライト本店(相模原市中央区)は、同市で今月1日から始まった「2023年度省エネ機器更新促進補助金」を利用することで購入単価が上がっている。一人当たり30万円ほどの商品を購入することが多い。特にエアコンは上位機種が売れるようになり、在庫の確保に苦労している状況が続く。

 補助金は好評で、登録受付期間の31日を前に24日で終了。同店では53件の事前登録があった。相模原市は次回11月に補助制度を再開する予定で、同店も10月上旬に周年祭、12月にフェアを開催してアピールする予定だ。

 (29日付電波新聞で詳報するほか、電波新聞デジタルに全国自治体の省エネ家電補助金制度の一覧を掲載します)