2023.08.31 【ソリューションプロバイダー特集】OKI 坪井正志理事(デジタル責任者)

「DX戦略 2025」策定

社内と社外相互循環、相乗効果を高める

 デジタル技術の進展、経済産業省のDXレポートをトリガーとして、企業を中心にデジタル化、システム刷新の重要性が見直されてきた。さまざまな外部環境の急激な変化で、DXの遅れも顕在化したが、現在、DXの重要性が深まり、企業の組織変革から社会課題への対応、行政サービスのデジタル化へ拡大している。

 今回、「中期経営計画 2025」の将来事業創出に向けた価値創造の戦略を踏まえて「DX戦略 2025」を策定した。中期経営計画 2025は、ミッションクリティカルなモノづくり・コトづくりを通じて社会課題を解決する「社会の大丈夫をつくっていく。」として、成長にかじを切り、縮小均衡から脱却することを目指している。

 DX戦略 2025では、22年6月に発表した「DX新戦略」で打ち出した「組織の変革」「業務プロセスの変革」「既存ソリューションの強化」「新ソリューションの創出」の4象限でお客さまのDX実現に貢献する考え方をさらに発展させた。

 この4象限で、「安心・便利な社会インフラ」「働きがいと生産性向上」「地球環境の保全」の三つの貢献分野で、「社会の大丈夫をつくっていく。」を実現するDXを推進、競争力を強化していく。

 具体的には、4象限における社内と社外のプロセスを相互に循環させることで、価値創造の相乗効果をさらに高めていく。Yume Pro活動をはじめとする全員参加型イノベーション活動やモノづくり基盤強化など、会社としての創造性と生産性を高める社内革新で生み出した力を、お客さまのDX化を支えるプロダクトやビジネスプロセスサービスの強化に生かしていく。

 また、「新ソリューション創出」では、これまで培ったエッジの技術により生み出される多様なデータをつなぐ「エッジプラットフォーム」を構築し、提供価値の拡大を目指す。このために、領域別の共創パートナー、技術・販売のアライアンスパートナーとの連携により、次世代交通、防災DX、エンタープライズDX、マニュファクチャリングDX、海洋DXなどAI、IoTを駆使したエッジ(現場)ソリューションを提供していく。

 また、「既存ソリューションの強化」では、セルフ化・省人化に対応する商品と現場処理のモジュールを強化、提供するフロントシフトやモノづくり総合サービス、リカーリング/BPOサービスなど、お客さまのDXを支援するプロダクト、サービスに注力する。