2023.09.11 オムロン、株式公開買付によりJMDCを子会社化へ

会見の様子。辻永オムロン社長CEO(左)と松島JMDC会長

 オムロンは9月8日、持分法適用会社のJMDCに対し、株式公開買付を行い、同社を連結子会社化すると発表した。JMDCは医療関連のデータサービスを提供する企業。オムロンは同社とのパートナーシップをさらに強化することで、さらなるシナジーの創出につなげる。

 株式公開買付により、持株比率を従来の31.49%から50%超に引き上げる。公開買付価格は1株5700円。買付期間は9月11日から10月10日までを予定する。

 オムロンは22年2月22日付の資本業務提携契約締結により、ノーリツ鋼機からJMDC株式を取得し、同社の筆頭株主となっていた。今回、資本業務提携変更契約を結び、株式公開買付を実施する。資本業務提携変更契約では、従来はヘルスケアソリューション領域のみを協業対象としていたのに対し、新たにインダストリアルオートメーションとソーシャルソリューション領域も対象に加える。

 オムロンの辻永順太社長CEOは、8日夕に東京都内で行われた記者会見で、「JMDCは我々の保有データを価値に変える素晴らしいケーパビリティを備えた企業。(連結化により)JMDCのケーパビリティやノウハウにこれまで以上にアクセスし、より多くの社会的課題の解決、力強い成長を成し遂げることができる」と説明した。

 JMDCの松島陽介会長は、「オムロングループへの参入は、当社の経営の自主性を維持しながら、さらに成長を加速させる契機となりえると確信している」と語った。

 公開買付完了後もJMDCの上場は維持する予定(記事詳細は電波新聞13日付紙面で紹介)。