2023.09.13 【「国際物流総合展 2023」特集】ブース見どころ チノー
リアルタイム無線ロガー「MZシリーズ」
無線ロガーで温湿度管理
チノーは、無線で温湿度の計測値を記録(ロギング)できる製品を中心に出展する。計測のIoT化による省人化で、2024年問題に対し計測器メーカーとしての解決策を提示する。
リアルタイム無線ロガー「MZシリーズ」は変調方式の異なる2種の通信モード(長距離無線通信と高速無線通信)を搭載し、用途ごとに自動で切り替えてデータ通信ができる。
物流倉庫内の多数の梱包箱やエリア内の温湿度をロギングし、遠隔地で測定データを時系列で管理できる。
GPS機能を内蔵した受信器で運送中のトラックに積載した荷物の温湿度をリアルタイム計測しながら、位置情報も取得。トラブルが生じた際の原因追跡にも活用できる。
近距離無線通信規格(NFC)のフェリカ技術を使った「スマートカードロガー(仮称)」も参考出品する。スマートフォンを記録計の代わりにして、RFID(無線自動識別)タグの時系列温度管理が行える。
スマホをかざすだけで収録データの確認ができ、温度計を目視して作業員が手書きで数値を記入する作業の負担軽減と転記ミスの防止にもつながる。船舶内など定期的な温度管理の省力化が図れる。
電池駆動のため電源が使えない環境でも使用でき、センサー以外は配線不要で回転体の温度計測が可能だ。
スマホによる温度管理ソリューションではほかに、ブルートゥース通信で測定値を送信できる食品業界向けの温度計2種も紹介。防水形ハンディー放射温度計「IR-TB」は非接触で表面温度をマイナス40~プラス300度の範囲で測定。食材の受け入れ検査や食品加工、冷蔵・冷凍食品の陳列の現場で使用できる。
防水形中心温度計「MF500B」はセンサーの先端を挿して食品温度をマイナス40~プラス260度のレンジで測定する。どちらも高速応答性が特長。スマホやタブレット型端末のアプリでデータ管理ができる。
ブースでは、無線温度監視システムのデモもモニター展示。藤岡事業所(群馬県藤岡市)構内各所に監視機能付き無線ロガー「MD8000」を設置し、リアルタイムで温湿度や熱中症の危険性を知らせる「熱中症指数」の数値を画面表示する。システムを応用したソリューションの提案にもつなげたい考えだ。
15日には、医薬品の適正流通(GDP)に関する出展者セミナーも実施。倉庫や輸送の温度マッピングやロガーを使った温度記録監視の動向などについて講演する。