2023.09.15 【抵抗器特集】釜屋電機 高電力チップ抵抗器などに注力

 釜屋電機は、かねて自動車分野を柱に位置付け、車載グレードの高付加価値チップ抵抗器のラインアップを推進。マレーシア工場拡張などを通じて、全社の車載向け生産能力も増強。車載向け製品の品質確保を一層進めるため、民生向けとの差別化を図り、高信頼性を特長とする。

 ▽車載向けに専用ラインを設け、作業環境をダスト低減化▽社内認定された車載専用ライン専門のオペレーターが生産に携わり、自働化も推進▽工程の問題に早期対応し、不良発生を最小限に抑制▽車載向け電子機器の規格「AEC-Q200」対応▽トレーサビリティーは顧客要求に対応すべくシステム化・電子化し、品質システムはIATF16949の認証取得およびVDA6.3といった取り組みで高レベルの品質確保を徹底する。

 車載グレードチップ抵抗器は、0603サイズRMC06をはじめメタルグレーズ厚膜の汎用(はんよう)チップ抵抗器「RMCシリーズ」、高電力タイプ「RMCHシリーズ」、高耐圧タイプ「RVCシリーズ」、耐サージタイプ「RPCHシリーズ」などラインアップ。

 耐硫化チップ抵抗器として内部電極にバリア層を設け、低価格で高品質な耐硫化性能を実現した「RMGWシリーズ」、耐サージチップ抵抗器を耐硫化した耐サージタイプ「RBX/RPGWシリーズ」、高耐圧チップ抵抗器を耐硫化した高耐圧タイプの「RVACシリーズ」、長辺電極構造でヒートサイクル耐性に優れる「TWMCシリーズ」などもラインアップしている。

 特に高電力チップ抵抗器は、汎用抵抗と比べ同一サイズでの定格電力アップ、または耐サージ性に優れた抵抗器。定格電力をアップし、機器の小型化にも貢献する。