2023.11.09 【5G関連部品特集】メイコー BEYOND5G/6Gに照準

 メイコーは、BEYOND5G/6Gに照準を合わせた技術開発を強化している。150~300ギガヘルツなどの領域をターゲットに、アンテナインパッケージ(AiP)や通信用基板、メタサーフェスなどの技術開発を行い、自社単独開発のほか、顧客との共同開発にも力を入れている。

 150~300ギガヘルツでの基板要求に対応するため、材料の見直しや基板製造プロセス、放熱対策など、さまざまなアプローチを実施している。材料の見直しでは、ガラス材を含めた適正材料の選定に向け、加工性や高周波特性等の評価を推進。基板製造プロセスでは、伝送ロス低減のための最適な粗化処理などをサブトラ、MSAPの両工法で追求している。放熱対策では、部品内蔵技術を応用した銅ブロックを埋め込んだ構造。また、銅よりも熱伝導率が優れるカーボンを使用した高効率な金属材料開発などを進める。多層化では30層ぐらいをターゲットに開発を進める。

 開発に当たっては、自社設備を活用し、Sパラメーターのシミュレーションにより、材料や構造の解析を実施している。

 同社は、5G関連向けでは、スマートフォンや自動車、産業機器など各用途に合わせたアイテムをそろえ、多様なニーズに対応できるのが強み。今後も5G/6Gでの、さらなる高速伝送化や省エネ・省スペース化要求、放熱要求の高度化といった課題を解決する技術開発に注力する。

 関連会社のMeiLinkでは、車載5G向けに、TCUやインテリジェントコックピット用通信モジュールの提案を強化している。使用するモジュール基板はメイコーから提供を受け、製品開発から量産、試験までワンストップで対応している。