2023.12.20 【EMS特集】カトーレック 世界の各工場で同一品質、同一サービス提供
高松新本社工場完成イメージ
カトーレックは、EMS事業とロジスティクス事業を展開し、EMS事業が売り上げの約70%を占める。EMSの製造拠点を国内(高松、松山)、中国(蘇州、広州)、ベトナム、マレーシア、タイ、インドネシア、フィリピン、メキシコ(ティフアナ、グアナフアト)、インド(プネー、合弁)の合計9カ国12拠点を設け、主に日系企業を対象に基板実装を中心に事業を展開している。
各工場は、多品種少量生産に対応するフレキシブルな生産体制と、世界いずれの工場で生産しても「同一品質、同一サービス」を提供するグローバルプラットフォームに位置付けている。近年、ASEANの生産増強を進めベトナム工場第2棟、インドネシア工場第4棟、フィリピン工場第3棟が竣工(しゅんこう)した。中国からのASEANへの生産シフト、地産地消などさまざまな背景からASEAN各工場はフル生産が続いている。
日本も、国内回帰など今後の需要増に対応するため、高松新本社工場(高松市)を建設している。現高松工場と高松本社が移転統合し、敷地面積は約1万1000平方メートル、鉄骨造4階建てで延べ床面積は約2万2000平方メートル。2025年春に本格稼働を予定している。新本社工場が稼働すると、現在の高松工場のほぼ2倍の生産能力となる。今後インドなどでも生産ラインを増強し、グローバルな生産体制をさらに強化する。
生産品目は家電からAV、車載、情報・通信、住宅設備機器、産業機器、医療機器、航空・宇宙機器まで幅広く、最近は車載機器が増え、今後、生産が拡大すると想定している。
同社は、基板実装にとどまらず製品開発の初期段階から試作、量産設計、製造まで一貫したEMSを目指し、その機能強化を目的に車載を中心とした回路・基板設計、シミュレーション技術で強みを発揮するアルティメイトテクノロジィズ(UTI社、本社=長野市)に資本参加(株式83.7%取得)した。