2024.01.10 【電子部品総合特集】電子部品メーカー、品質重視の経営姿勢強化 市場における要求対応図る
電子部品メーカーは、事業の高付加価値化を推進するため、「品質」を重視した経営姿勢を一段と強めている。各社は、製品設計から設備開発までの各プロセスでの品質向上とともに、試験・検査体制を強化することで、自動車や産業機器市場における高度な品質要求への対応を図っている。
各社は、製品品質向上に向け、各プロセスでの品質のつくり込みを行うとともに、マシンの高度化や検査工程の拡充を進めることで、「不良ゼロ」を追求している。
品質マネジメントの取り組みでは、自動車市場の重要性の高まりを反映し、セクター規格である自動車業界向け国際品質マネジメントシステム「IATF16949」認証取得を進める電子部品企業が増加している。
IATF16949は、通常のISO9001と比較すると、より厳しい品質基準が盛り込まれているが、各社は同規格の認証取得により、特に欧米系大手ティア1など外資系有力顧客とのビジネス拡大を推進する。
このほか、医療機器/ヘルスケア市場向けの展開を強化するため、医療機器業界向けの国際品質マネジメントシステム「ISO13485」認証取得に力を入れる電子部品メーカーも増加している。
コンデンサーや抵抗器、インダクターなどの受動部品メーカーでは、国際的な電子部品信頼性規格であるAEC-100/200の取得を強化することで、車載用電子部品における差別化を促進している。