2024.02.06 【コネクター特集】SMK 車載カメラコネクター、小型化要求で開発を強化

 SMKは、CS事業では、情報通信市場や車載市場を柱とし、加えて、アミューズメント市場や産機市場への展開も強化している。積極的な新製品開発を推進し、2年後、3年後に向けた受注活動に注力している。

 車載市場向けでは、高シェアを持つ車載カメラ用コネクターは、市場での小型化要求に対応した新製品開発を強化。同時に、顧客の製造工程での生産性向上や品質向上にマッチングする材料選定や形状などを重視した開発も進める。車載電装機器向けやバッテリーマネジメントシステム(BMS)向けなどの展開も強化する。

 同社は、1.5Dと2.5Dのケーブルが共用可能な小型同軸コネクター「MH-2」シリーズに多極タイプを追加し、ラインアップを拡充した。車載用途を中心とする幅広い要望に対応する。

 モバイル機器/ウエアラブル機器向けの開発も継続強化する。小型モバイル機器でのノイズ対策要求が強まる中で、グランド接続やアンテナ接続用ターミナルとして「Ultra Small Terminal」シリーズの豊富な種類をそろえ、さまざまな用途に対応している。

 アミューズメント関連では、VR端末や家庭用ゲーム機などのSGDsの一環として、基板のリユースに貢献する耐久性や耐摩耗性に優れるコネクターの開発に力を入れている。また、コネクター用樹脂の植物由来樹脂材料への代替にも取り組んでいる。

 コネクターの製造面では、製造工程の無人化に取り組んでおり、2023年末に富山事業所(富山市)に、材料供給から製品梱包までを無人化した試験ラインを1ライン導入・稼働させた。今後、完成度を高め、横展開していく方針だ。