2024.02.07 「1兆パラメーターのLLM目指す」 生成AI開発でソフトバンク宮川社長

ソフトバンクの宮川社長=7日、東京都港区の東京ポートシティ竹芝

 ソフトバンクの宮川潤一社長は7日、生成AI(人工知能)の基盤となる国産大規模言語モデル(LLM)の研究開発について「3900億パラメーターの構築に向けて順調に進んでいる。計算基盤をさらに拡張し1兆パラメーターを目指したい」と語った。

 宮川社長は7日に行われた決算会見で、独自開発を目指すLLMについて、性能の指標となるパラメーター数が「昨年12月に1300億に達した」と説明。その上で、テキスト文書だけでなく画像や図表、符号なども生成するマルチモーダルに対応した3900億パラメーターのLLMを2024年度中に完成させたい考えを示した。

 さらに「大規模なLLMモデルを作り上げて、目的に合ったサイズまで最適化するのが生成AI構築の潮流」と述べ、最終的に1兆パラメーターを目指す意向を明らかにした。

 一方、KDDIがコンビニ大手のローソンに対してTOB(株式の公開買い付け)を行い三菱商事と共同経営を目指していることについては、「思い切った判断をされたなと驚いている。ただ、我々がやりたいものとちょっと思いが違うなと感じている」と指摘。「我々はオープンな経済圏を求めている。特定の小売業者のDX(デジタルトランスフォーメーション)というより、日本の小売業界全体のDXを目指すのが、ソフトバンクの方向性だ」と語った。

 (9日、電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)