2024.02.08 半導体ガラス基板の開発本格化 AGC、素材や技術で差別化 大型事業めざす

ガラスコア基板の発表資料

 AGCは中期経営計画の取り組みを8日発表し、その中で、次世代半導体パッケージ向けに、ガラスコア基板の開発を本格化させる方針を表明した。2020年代後半以降に実装が進むと想定。微細化の限界を超える意味で注目されるガラス基板に、独自の素材や穴開けの技術などを強みに展開することを目指す。

 半導体では、微細化加工へEUVなどでの取り組みが進むが、最先端の2ナノメートルのノードからさらに先に向けては、従来技術での限界が指摘されている。こうした中で、米インテルが昨年、チップレットを搭載するパッケージへガラス基板技術の開発を進めると発表。ほかにも取り組みが相次ぎ、注目が集まっている。

 ガラス基板で、特長としてとりわけ期待されるのは、剛性や、微細・高精度孔加工性、低損失性、平坦性・平滑性、熱的・機械的形状安定性、絶縁といった点にある。

 AGCはこの分野でかねて研究開発を進めており、EUV関連などで培ってきた技術や、「10年以上前から、新しい時代を見据えて磨いてきた、微細な穴開け技術などがある」(同社)。さらに、特殊なガラスなどのポートフォリオも強み。半導体のさらなる高集積化・高性能化を実現する。「市場規模は非常に大きい」と意欲を示した。

(12日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)