2024.03.11 CO₂吸う「フエキくん」、大阪・御堂筋に登場 住友電工ショールームに
でんぷんのりでおなじみの「フエキくん」。CO₂を吸ってくれる
思わず子どもが立ち止まり、タッチしたくなるフィギュアが大阪市の目抜き通り御堂筋に登場した。住友電気工業が11日、期間限定で開設した「CO₂のリサイクルがつくる未来社会」を紹介したショールームに設置されている。29日まで市内中央区伏見町のオープンイノベーション施設「MUIC Kansai」でお披露目されている。
このショールームでは二酸化炭素(CO₂)の回収・資源化に取り組んでいる住友電工の技術に加え、CO₂から商品へと精製する過程をデモ機で体験できる体験型展示や、CO₂でつくる未来商品を紹介している。
その中でも展示の目玉はフィギュアの「フエキくん」。CO₂回収機能付きのフエキくんは、不易糊工業の材料と住友電工独自の未来素材「metacol(メタコル)」で作られ、来場者が吐き出したCO₂を回収している。25メートルプール5杯分に匹敵する空気中のCO₂を蓄えることができるという。
住友電工は「グループビジョン2030」でCO₂分離回収や材料の循環利用の活性化を策定、50年のカーボンニュートラル達成に取り組んでいる。
今回のショール―ムもCO₂素材化の一環。同社アドバンストマテリアル研究所機能材料研究部の馬場将人主席は、CO₂のリサイクルに関心あるパートナーの来場を期待したいと語り、協業の可能性を探る意向だ。
25年の大阪・関西万博の「住友館」にも同社グループが取り組むCO₂リサイクル技術を展示することも計画している。