2024.03.28 産学連携で「電池人材」育成を 関西発コンソーシアムが教育プログラム開始へ

小型電池製造における実習の様子

あいさつする信谷局長あいさつする信谷局長

14の工業高校・高専が教育プログラムを実施14の工業高校・高専が教育プログラムを実施

 産学連携によるバッテリー人材育成の取り組みが、近畿で本格的にスタートしようとしている。パナソニックや京都大学などが参画する「関西蓄電池人材育成等コンソーシアム」は、高校生・高専生・大学生・社会人などの各レイヤー向けに、バッテリー分野初の産学連携による教育プログラムを来年度から開始する。電池メーカーや工業高校、高専などが連携し、テキストや動画などの教材を作成。バッテリー教育の充実を目指していく。

 同コンソーシアムはバッテリー人材の育成・確保などの取り組みを推進するために発足。産業界や教育機関、自治体、支援機関など46機関が参画している。目指すべき人材像を具現化するとともに、蓄電池関連の人材育成・確保に関し、議論を深めてきた。近畿経済産業局や電池サプライチェーン協議会などが事務局を担う。

 教材コンテンツは「見る・聞く・触れる・知る・考える」の要素を備えたほか、産総研関西センター(大阪府池田市)にある小型電池製造実習を活用。バッテリーに興味・関心を持ってもらうための教育を目指し、分かりやすい言葉や図解などを活用した教材、蓄電池工場VR(仮想現実)の見学動画も作成。実習では電池作製工程を体感できるプログラムを用意した。

 来期は14の工業高校・高専が教育プログラムを行う。近畿大学理工学部では実証を進め、来年度に本格実施する。

 28日には産総研関西センターで会見を開き、近畿経済産業局の信谷 和重局長が「参加する工業高校・高専を増やす取り組みを推進し、関西から全国の動きにつなげたい」と述べた。

 また、電池サプライチェーン協議会の森島龍太業務執行理事は「電池マーケットは今後10年で20倍、50年には100兆円市場になると言われている。電池産業は幅広い領域にまたがっている。ケミカルだけでなく、電気や機械の人材も活躍できるということを知ってもらいたい」と語った。