2024.04.03 伊フェラーリ、韓国SKオンと技術協力 車載電池の開発で提携

フェラーリの「SF90 Spider」

技術提携したSKオンの李CEO(左)とフェラーリのビグナCEO技術提携したSKオンの李CEO(左)とフェラーリのビグナCEO

 イタリアのスポーツカーメーカー、フェラーリと韓国のSKオンが車載電池の開発で提携した。このほどソウルで両社のトップが調印した。SKオンは現在、フェラーリへの唯一の電池セル供給者としての立場を活かし、さらなる電池の改良に努めることになった。 

 ソウルでの調印式にはフェラーリのベネデット・ビグナ、SKオンの李錫熙(イ・ソクヒ)両CEOが署名して両社の今後の発展を祝った。

 技術協力の詳しい内容は公表されていないが、発表によるとフェラーリがスポーツカーに関する技術的情報、電池専門メーカーのSKオンは独自技術をそれぞれ持ち寄り、情報交換しながら電池用セル技術を開発するための新しい可能性と潜在性を探る。

 SKオンは2019年以来、唯一の電池サプライヤーとしてフェラーリとの関係を継続している。「SF90 Stradale」や「SF90 Spider」といったフェラーリの人気車はSKオンの電池を搭載している。「296GTB」や「296GTS」といった21年、22年それぞれ発売のプラグインハイブリッド(PHEV)型スポーツカーにも供給してきた。

 フェラーリのビグナCEOは「双方の知識を結集すれば新しい分野も開拓できる」と述べ、李CEOも「両社の知見と技術を結集してフェラーリの電動化戦略を支援したい」と協力する姿勢を示した。

 李CEOは次世代のLFP(リン酸鉄リチウム)電池投入にも意欲をみせ、先月ソウルで開催された展示会「インターバッテリー2024」の会場で、顧客との協議次第では26年にはLFP電池の量産は可能との見通しを示した。(電波新聞/電波新聞デジタルで後日詳報します)