2024.04.04 オンライン診療付きマンション登場 かかりつけ医と連携 スマホ診察、薬配達まで リンクジャパン
オンライン診療のデモを行う坂井医師=4日、千葉県浦安市
スマートホームとオンライン診療サービスを組み合わせた新サービスを受けられるマンションが千葉県浦安市に登場した。住宅のIoTプラットフォームを手がけるリンクジャパンが、日鉄興和不動産の新築マンションに国内で初めてシステムを導入。地元のかかりつけ医や薬局と連携し、診察から薬の宅配まで、入居住民は自宅にいながらスマートフォンでサービスが受けられる。
「働きながら子育てする家庭の負担軽減と未病促進につながるサービスだ」。そう期待を寄せるのは、導入したマンションから徒歩約5分に立地する「浦安ツバメクリニック」でオンライン診療に対応する坂井正弘院長だ。かかりつけ医によるオンライン診療サービスは国内初の試みという。
オンライン診療は、リンクジャパンのスマートホーム統合アプリ「HomeLink」に追加する形で提供する。HomeLinkは、湿温度やドアの開閉を感知するセンサーなど、メーカーに関わらず家中のIoT機器と連携して一元管理できるサービス。スマホのHomeLinkアプリ画面に「オンライン診療」を追加し、ユーザーIDとパスワード入力で、診療の予約から診察、支払いまでが行える。
スマートホームを推進する日鉄興和不動産が浦安市北栄に建設を進めてきた分譲マンション「リビオ浦安北栄ブライト」に導入され、4月上旬から入居する住民向けに提供する。オンライン診療を受けるには諸手続きもあるため、初診は対面で受診してもらい、2回目以降はオンラインで完結できるようにする。
診察後の調剤は、オンライン調剤薬局を展開するメディバリー(東京都文京区)と提携。HomeLinkアプリ上で、オンラインで服薬指導を行うとともに、受診した利用者の処方せんを受け取ると、最短で翌日に薬を届ける仕組みだ。
4日には報道陣にサービスが公開され、診療、調剤とも遅延なくオンラインでやり取りする様子が披露された。スマホの外側カメラを使えば、けがした部位の状況などを伝えることができるほか、チャットや写真送信で情報を補完することも可能だ。
(5日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)