2024.04.04 コニカミノルタがグローバル構造改革 事業の選択と集中を加速

 コニカミノルタは4日、中期経営計画(2023-2025)とその後の持続的成長を実現するため、事業の選択と集中を加速し、同社グループの生産性を向上させるグローバルでの構造改革の実施を決定した。

 同社は、中期経営計画で、等身大の経営と高収益企業への回帰を基本方針に、大きく3つの実行課題を設定している。これは、①事業の選択と集中、強化事業への資源の配分②収益基盤強化のための構造改革の実行③事業管理体制の強化、からなっており、23年度から24年度にかけて事業の選択と集中を行う。これにより、25年度に成長基盤を確立する。

 具体的には、中期経営計画を達成し、持続的なビジネスの成長を実現するために、事業の選択と集中を実行する施策に加え、グループ社員一人当たりの生産性向上を図るための施策をグループレベルで実行していく。

 まず人的資本の強化と労働生産性の向上施策として、生成AI(人工知能)の活用などの導入を通して高付加価値業務に人財がシフトできるような積極的な投資を実施する。また、強化する事業・地域を中心とした適材適所の人財配置や、人財育成の教育投資を継続して実施し、対話を重視してエンゲージメントを向上させる。

 さらに、生産性向上に向けた追加の施策として、グローバルの人員を最適化する。対象は、グループ全社で2400人規模(正規・非正規雇用従業員)を計画、24年度中に実行する。

 これにより、25年度の事業貢献利益の押し上げ効果は、実施前と比較して約200億円となる見込み。

 今回のグローバル構造改革実施に伴い発生する一過性の費用は、24年度中に計上予定で、200億円前後を見込んでいる。