2024.04.09 車載電池の合弁工場 北米に建設 中国CATLがGMと交渉へ

米国での合弁生産の交渉に入ったCATLのLFP電池

北米でLFP電池の合弁工場をCATLと建設中のフォードは、ニッケル、コバルト、マンガンを使った三元系電池も調達する方針(フォードの発表資料から)北米でLFP電池の合弁工場をCATLと建設中のフォードは、ニッケル、コバルト、マンガンを使った三元系電池も調達する方針(フォードの発表資料から)

 中国の寧徳時代新能源科技(CATL)と米ゼネラルモーターズ(GM)がLFP(リン酸鉄リチウム)電池製造の合弁会社を北米に建設するための交渉に入った。複数の中国メディアが伝えている。CATLは既にフォードモーターとも北米でLFP電池の合弁工場を建設中で、実現すれば米2大自動車メーカーとの合弁体制を整えることになる。

 LFP電池はコバルトなどレアメタル(希少金属)を使用しない、発火の危険が少ない低価格電池として注目されている。世界市場ではCATLやBYD(比亜迪)などの中国勢や韓国SKオンなどが事業を展開する。

 現段階の報道は詳細な内容には触れていないが、CATLの新工場建設は米国かメキシコが有力視されている。報道では、CATLはGMとの間でLRS(ライセンス・ロイヤリティ使用料サービス)契約に基づき、LFP電池技術をライセンス供与することで交渉中という。工場建設は共同という形態を取る。CATLが製造ライン建設、サプライチェーンの構築、各種製造装置の導入に責任を持ち、工場建設の設備投資はGMが負担する。

 CATLとGMとの交渉内容はフォードと交わした内容とほぼ同じ。フォードは35億ドルを投資してミシガン州にLFP電池工場を建設し、26年に稼働開始の予定だ。生産するLFP電池のセルはCATLからの技術導入になる。

(後日電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)