2024.04.24 キヤノン、1~3月連結は増収・営業減益
キヤノンの2024年12月期第1四半期(1~3月)連結決算は、増収・営業減益だった。世界経済の成長鈍化により、同社関連市場でも購入時期先延ばしや在庫削減の動きが見られた。
売上高は、欧州や中国の市況悪化の影響を受ける中、半導体露光装置市場が好調だったことに加え、円安による好転影響もあり、前年同期比1.8%増加した。営業利益は、イメージングの売り上げ減少により同5.2%の減益となった。
ビジネスユニット別では、プリンティングは、プロダクション市場向け機器は、販売台数は前年同期並みで推移。オフィス向け複合機は、製品供給が回復局面だった前年同期の販売台数を下回った。一方、サービスは、オフィス機器の稼働台数の増加に支えられ、増収となった。インクジェットプリンターは、在宅需要の減少、レーザープリンターは、企業の投資抑制などで販売台数が前年同期を下回った。売上高は同4.0%増、利益はプロダクトミックスの影響や円安による好転もあり、大幅増益となった。
メディカルは、増収だったものの、買収した事業への投資や次世代製品への投資を行ったこともあり、減益となった。
イメージングは、市中在庫の解消に向け、出荷台数を絞ったこともあり、レンズ交換式デジタルカメラ全体で減収。ネットワークカメラも、市中在庫調整で減収となった。
インダストリアルは、半導体露光装置が好調に推移して増収、大幅増益となった。
通期目標は据え置いたが、成長事業の加速により、4期連続の増収増益を目指す。