2024.05.01 英コベントリー大、 無線給電実証実験を開始 車を走らせながら充電可能に

コベントリー大学の実証実験ディレクター、ビンセント氏

コベントリー大学が走行無線充電の実証実験開始コベントリー大学が走行無線充電の実証実験開始

 英イングランド中部にあるコベントリー大学が国内の自治体や各組織と共同で、車を走らせながら充電できる無線給電の実証実験を開始した。同プロジェクトには日本でトヨタ自動車グループと無線給電の実証実験を行っているイスラエル企業エレクトレオンも協力、同大学では交通分野の二酸化炭素排出ゼロに取り組む。

 コベントリー大学はこのほど、「車両向けダイナミック充電」の英語訳を略したプロジェクト「DYNACOV」(ダイナコーブ)に参加したもので、エネルギーの送配電組織「全英送配電」やイスラエルのエレクトレオン、コベントリー市議会などが同プロジェクトを支援している。

 実証実験は道路の下に埋め込まれたコイルから車体の下に設置されたコイルへと「電磁誘導」された電流が流れ、走行しながら充電するダイナミック無線給電方式で行われている。

 コベントリー大学自律走行研究センターディレクターのケビン・ビンセント氏は「ダイナコーブはわれわれが住む都市でサステナビリティー維持をという住民共通のビジョンを大学と自治体が共有すべき最適のプロジェクトである」と評価。

 今回コベントリー大学との実証実験に参加したエレクトレオンはすでにスウェーデン含め北欧などで活発に実証実験を展開中。昨年5月にはトヨタ自動車、デンソーと共同で日本でも実証実験を行うと発表している。(2日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)