2024.05.02 アイコム「トランシーバーIC-7300」 累計出荷台数10万台突破
10万台を出荷したトランシーバーIC-7300
アイコムは、16年1月に発売したアマチュア無線のロングセラー機「トランシーバーIC-7300」の累計出荷台数が24年1月時点で10万台を突破したと発表した。日本アマチュア無線連盟によると全世界のハム(アマチュア無線)の開局数は300万で、ハム愛好家の約30人に1人が同機を購入しているという。
同機は同社が長年にわたり蓄積してきたデジタル技術とそのノウハウを集結。日本で初めてRFダイレクト・サンプリング方式を採用したアマチュア無線用HFトランシーバーとなった。海外との交信ができる高周波のHF帯の入門機でありながら、本格的に運用を楽しめる高性能を実現。
従来は複雑な回路で送受信信号をアナログ的に処理していたのに対し、同機は集積回路ひとつで信号をデジタル処理することで、回路構成を大幅に簡素化。回路構成がシンプルになったことで、小型化・高性能化に成功。また、電波状況もデジタルで一括処理できるため、電波状況をディスプレイに表示するリアルタイムスペクトラムスコープなど高級機にしか搭載できなかった機能も備えた。
天面がA4サイズに収まるコンパクトなサイズも人気の理由。こうした特徴が国内外のハム愛好家から支持を集め、発売から8年を迎える現在も、出荷台数を伸ばしている。
累計出荷台数の国内外の内訳は、海外が約8割、国内が約2割。特にヨーロッパでは、コロナ禍の20年度、21年度、22年度の出荷台数は、いずれも19年度の約2倍で推移していた。