2024.05.07 半導体後工程で新団体 インテルと日本企業14社 自動化技術、28年の実用化めざす
レゾナック・ホールディングスの「パッケージングソリューションセンター」
米国インテルの日本法人と、オムロンなど国内企業14社が「半導体後工程自動化・標準化技術研究組合(SATAS)」を設立した。半導体製造におけるパッケージング・アセンブリーやテスト工程の完全自動化を目指す。
SATASは4月16日に設立された。半導体メーカーをはじめ、半導体製造装置や自動搬送装置メーカーなどが参画する。
後工程の自動化に必要な技術に加え、オープンな業界標準仕様の作成や装置の開発と実装、統合されたパイロットラインでの装置の動作検証を行い、2028年の実用化を目指す。得られた知見や技術を工場へ導入、実装する計画だ。
半導体は、経済安全保障推進法上で「特定重要物資」の位置付けにある。地政学的リスクを踏まえ、日本でのサプライチェーン強化を図るとともに、人工知能(AI)の普及で増す高度なパッケージング技術への期待にも応えるのが目的だ。
SATAS理事長には、インテル日本法人の鈴木国正社長が就任。参画企業はインテルのほか、オムロン、シャープ、信越ポリマー、シンフォニアテクノロジー、セミ・ジャパン、ダイフク、平田機工、FUJI、三菱総合研究所、ミライアル、村田機械、ヤマハ発動機、レゾナック・ホールディングス、ローツェ。
参画企業の1社、オムロンは「23年に発表した先端半導体向けX線自動検査装置『VT-X950』などで貢献したい」(担当者)とコメント。
レゾナックも、研究開発拠点「パッケージングソリューションセンター」(川崎市幸区)などで培った知識・経験を生かし、組立工程と検査工程を対象としたプロセス開発に貢献する考えを示している。