2024.05.07 リコー、3月期連結は売上高2桁増 オフィスサービス事業がけん引

 リコーの2024年3月期連結決算は、日本でのスクラムシリーズの好調や欧米での買収効果により、オフィスサービス事業などがけん引、また、PFUの買収効果や円安の影響もあり、売上高が前期比10%増の2桁の伸長となった。

 営業利益は、オフィスサービスが想定通り増益で推移したものの、複合機販売やサーマル企業が想定を下回り、同21%減となった。

 事業別では、デジタルサービスが好調に推移し、増収増益。オフィスプリンティングはハードの販売が想定を下回ったが、オフィスサービスはITサービス、アプリケーションサービスを中心に好調に推移し、ストック売り上げは同17%増と高い伸びとなった。

 デジタルプロダクツは、減収減益ながら複合機の市場在庫・生産の調整に区切りが付き、下期から収益性が改善した。

 グラフィックコミュニケーションズは、構造改革・開発資産償却負担の中、ノンハードの成長や為替効果により、増収増益を確保した。

 インダストリアルソリューションズは、サーマル事業が顧客の在庫調整や欧米での市況悪化により、減収赤字となった。

 今期は、売上高2兆5000億円、営業利益700億円を計画の増収増益を見込む。企業価値向上プロジェクトに100億円を計上しており、これを除くと営業利益は800億円水準となる。