2024.05.20 「“ミーファン”を広げる」 中国シャオミがブランド浸透に本腰 日本トップに戦略を聞く

「日本でのブランド浸透を目指す」と意気込む大沼社長

「ミーファン」づくりを重視する考えを示す安達本部長「ミーファン」づくりを重視する考えを示す安達本部長

 小米技術日本(シャオミ・ジャパン、東京都港区)が、日本市場でブランド浸透に本腰を入れている。世界規模の調達力と技術力を合わせ、高機能を手に取りやすい価格で投入するだけでなく、入門機から高級機まで幅広いラインアップを展開する。大沼彰社長と安達晃彦プロダクトプランニング本部長に戦略を聞いた。

 ―国内戦略の考え方を教えてください。

 大沼社長 4年前に日本市場に本格参入し製品を展開してきた。しかし、単に製品を出すだけでなくグローバルでの戦略を伝えた上で、どのように日本で展開していくかを説明することが大切だ。これまでにない体験をしてもらうことを打ち出し、日本でも顧客の声に耳を傾け「イノベーション・フォー・エブリワン(すべての人にイノベーションを)」という当社理念を浸透させていきたいと思っている。

 ―ライカと共同開発したカメラシステム搭載のフラグシップ機「シャオミ14ウルトラ」を投入しました。

 大沼社長 これまでは入門機や中級機を中心に展開してきたが、フラグシップ機を投入することで、今まで進めてきた低価格帯の機種と上位機種という両面で当社の強さを出していきたい。

 ―日本は世界に比べ特殊だと言われています。

 大沼社長 日本は通信事業者と一緒に製品を展開するモデルが大半だが、これからは事業者との関係を重視しながらも、一般の店頭で販売するSIMフリーのオープン市場での展開や、MVNO(仮想移動体通信事業者)との連携なども進めていくことで、市場での認知をあげていきたい。

 ―今後の展開について教えてください。

 安達本部長 まだ認知度が高くないので認知度を高める取り組みを進めたい。当社は企業文化としてユーザーの声に耳を傾けることを重視しており、ユーザーが自ら製品の良さなどを発信したり、交流したりするシャオミのファン「MiFan(ミーファン)」を広げる活動をしている。ファンとの関係も重視しながらブランドを高めていきたい。

 大沼社長 現在、スマホだけでなくタブレットやチューナーレステレビなども展開し新たな体験を提案している。入門機から中級機、上位機まで継続的に出していくことでブランド力を高めていく。

(21日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)