2024.05.21 長野計器、鉄道事業者向けに「アオリ監視システム」販売 エプソン、JR東と共同開発

加速度センサーを用いた装置のイメージ

 長野計器は鉄道事業者向けに、セイコーエプソン、JR東日本と共同開発したアオリ監視システムを販売していく。

 アオリとは列車が通過した際に桁が上下に動く変動量。アオリが発生すると支点部周辺部材に疲労亀裂やボルトの緩みなどを誘発する。鉄道橋における鋼橋支点部の保守業務は、人材確保や測定の精確性などに課題がある。解決手段として高精度加速度センサーを用い、列車が通過した際に桁が上下に動くアオリの変動量を自動測定する監視装置の需要が高まっていた。

 アオリ監視装置の導入により①タイムロスの解消②検査困難箇所の解消③簡単な取り付け④長寿命―といったメリットを提供する。

 同装置の常時設置により毎回現場に出向く必要がなくなり、計測準備や移動、列車待ちといった時間が削減できる。他社線や高速道路との交差部など立ち入ることが難しい場所でも一度設置すれば計測できる。

 同装置は昨年度にサンプルを納入し、データを取得していた。今年度は納入が始まっており、同監査装置の実用化により作業員に依存していた監視作業の自動化を促す。(22日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)