2024.05.27 【LED照明総合特集】JLMA ストックLED化率100%、6合目まで達成 蛍光ランプ規制の認知度向上へ情報発信

 「2030年までにストック(既設照明)のLED化率100%達成するという目標に6合目まできた」。日本照明工業会(JLMA)の「2024年度定時総会」で西原隆史会長は集まった約180人の会員らにそう話した。

 従来の蛍光灯からLEDへの切り替えが順調に進む中、全ての一般照明蛍光ランプの製造と輸出入が28年から規制されることにも触れた。「蛍光ランプが規制されることに関して一般の認知度は14%で、まだまだ低いというのが現状だ。照明業界を挙げて、正しい情報発信を継続して行っていくことが大切だ」とも語った。

 総会では23年度の事業報告が行われた。22年から業界を挙げて照明の新たな価値を訴求するための「Lighting 5.0」の啓発が開始されており、その普及元年として認知度向上を目指して「未来のあかりアイデアコンテスト」を実施。

 1万人を対象としたアンケート調査で「Lighting 5.0を知っているが、内容がわからない」が8.2%、「内容まで理解している」が3.3%との結果が出た。さらに認知を上げるため、新しい施策を今後発表していくとした。

 このほか、環境省が主導する環境への配慮行動への啓発を意図した「デコ活」に参画、24年度も引き続き活動を継続していくことなどが発表された。

 政府もLEDに関心を寄せている。定時総会後に行われた懇親会では、来賓として経済産業省商務情報政策局情報産業課の二之湯裕久課長補佐が登壇。「さまざまなモノやコトにつながるLED照明は、どのように半導体を使いこなし新たな製品の設計につなげていくのか。政府としても大いに注力している」と述べた。

 さらに「LED照明は政府が推し進めるカーボンニュートラルに有効なデバイスで、中でもストックのLED化は重要だ。照明業界のGX(グリーントランスフォーメーション)に期待している」と照明業界へエールを送った。