2024.06.26 富岳のグラフ探索性能20%向上 NTT、高速アルゴリズム開発

上図はGraph500の計算。丸数字は頂点、線は辺を表す。下図は、開発したアルゴリズムを用いた計算の流れ。事前に木構造の部分をグラフから分離しておくことで、最終的に得られるBFS木を変えずにBFSの処理範囲を小さくしている

 NTTは25日、理化学研究所と共同開発したスーパーコンピューター「富岳(ふがく)」の大規模グラフ探索性能を約20%向上させる高速アルゴリズムを開発したと発表した。事物のネットワーク構造を頂点と辺で表現した「グラフ」というデータ構造上で、グラフ全体の頂点を近い順にたどる特殊な計算方式で実現した。世界最高レベルの計算能力を持つ富岳はCPU(中央演算処理装置)を大量につないで高速計算を実現しているが、GPU(画像処理半導体)を搭載したスパコンのプログラ...  (つづく)