2020.06.05 北陸電工、環境保全に積極対応、資材のグリーン調達徹底
北陸電気工業は地球にやさしい電子部品を提供する(MEMSセンサー)
北陸電気工業は電子部品メーカーとして、生産に伴う事業活動および製品、サービスが環境に与える影響を的確に捉え、環境マネジメントシステム(EMS)に基づき環境保全活動を推進している。
製品は、資材調達のグリーン調達を徹底し、RoHS指令をはじめとする環境保全に規制に対応。環境マネジメントシステム・ISO14001認証を取得した生産拠点で生産し、供給している。
チップ抵抗器は、車載向けなどの高付加価値化製品戦略を展開。自動車向けではエンジンの制御回路向けにサージ耐性、耐パルス性に優れた耐サージ高電力チップ抵抗器、はんだ接合性に優れた長辺電極チップ抵抗器などが代表的。
耐サージ高電力チップ抵抗器は、特殊な保護材料、構造を採用することでサージ耐圧、耐パルス性に優れたチップ抵抗器。定格電力は、1608サイズで0・3W、2012サイズで0・5W。
長辺電極チップ抵抗器は、定格電力を向上。6432サイズで2W、5025サイズで1W、3216サイズで0・5W。電極構造が長辺のため、はんだ接合は一般品に比べて約3倍。耐衝撃・振動を要求する自動車での使用に適する。
また、チップ抵抗器の硫化ポイントを特殊な材料で保護することで、硫化に強く、硫化発生による抵抗値断線を防ぐことができる耐硫化チップ抵抗器を供給する。低抵抗タイプやネットワークタイプなども耐硫化特性の製品を用意している。
さらに低抵抗チップ抵抗器の品ぞろえも充実。電源回路の電流検出用途をはじめ、低抵抗を必要とする回路に向けて様々な製品を用意している。
このほか、カメラモジュールをはじめ、車載モジュール関連向けに高密度実装に貢献する0402サイズ、0603サイズといった極小チップ抵抗器を用意している。
ソフト組み込む
一方、同社におけるセンサーの製品戦略では、主力のモジュール事業との連携強化、産学との共同開発への取り組みを強化するなど、センサー素子としての供給にとどまらず、ソフトウエアを組み込んだモジュール化、複数の素子を組み込んだ複合センサーへとソリューションの提案活動を強化している。
新たに異方性磁気抵抗効果を利用した電流センサーを開発した。直流・交流検出が可能。独自の磁気薄膜技術搭載の磁気センサーと専用ICの組み合わせで、低ノイズでリニアな特性が得られ、低消費電力(3mA Max.)という特徴がある。小型・低背・軽量で取り付けやすいクランプ構造により、既存設備への後付けも可能。IoT関連機器をはじめ、太陽光発電のストリング監視システムやインフラ設備などの電力見える化や、故障予知利用に適している。
気圧センサーは、2.5ミリ角×0.7ミリメートルサイズまで小型低背化。定格圧力は50-110kPa。気圧計をはじめ、気象モニター、カーナビ、HDD、活動量計などに適する。
容量式湿度センサーは、新開発の感湿膜を使用したセンサー素子に専用ICを組み合わせ、高精度、高信頼性を実現。2ミリ角×0.75ミリメートルの小型薄型パッケージタイプ。1.71-5.5Vの低電圧駆動。
さらにフォースセンサーでは、2.2ミリ角×1.8ミリメートルサイズの超小型タイプを商品化。耐久性に優れ、微小荷重を高感度、高精度で検知することが可能なため、スタイラスペンなどの入力デバイス用として利用され、さらに用途拡大を目指している。
非接触温度センサーは、パッケージをシリコン接合による封止で、真空パッケージ化したことで、測定分解能プラスマイナス0.3度という高精度化を実現した。サイズは2.2ミリ角×0.9ミリメートル。出力電圧は1mV。B定数は3370K。消費電流は2μA。