2024.07.30 TDK、4~6月連結は営業利益2倍超 磁気応用製品44%増収

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 TDKの2025年3月期第1四半期(24年4~6月)連結決算は増収増益となり、営業利益は2倍超の大幅増益となった。自動車市場向けはやや鈍化したが、スマートフォンやパソコンなどのICT市場やHDD市場の回復が業績拡大をけん引した。為替の円安も業績を押し上げた。

 事業別売り上げは、HDD市場回復でHDDヘッドやサスペンションの販売が大幅増となったことで、磁気応用製品事業が前年同期比43.9%増と大きく増加した。受動部品事業はICT市場向けは増加したが、産業機器市場向けの減少や自動車市場向けの販売鈍化により、ほぼ横ばいだった。センサ応用製品事業もICT市場向けは増加したが、産業機器市場向けが減少した。エナジー応用製品事業は、産業機器市場向け中型二次電池や産業機器用電源が減少し減収となったが、スマホ向け二次電池などが増加し、減収増益となった。

 通期連結業績は従来予想を据え置いた。「今年度上期の業績は期初予想を上回る見込みだが、下期の市場動向を見極める必要があると判断し、通期予想は現時点では期初予想を据え置いた」(同社)。