2024.08.01 京セラ、4~6月連結は円安影響で全部門増収

 京セラの2025年3月期第1四半期(24年4~6月)連結決算は、全ての事業部門において円安の影響を受け増収。一方で人件費、固定費、R&D費の増加により減益。「全体の動きとして半導体・情報通信でAI(人工知能)関連の需要増があるが、当社の本格回復には至っていない」と谷本秀夫社長はコメントした。

 部門別では、コアコンポーネント事業が半導体製造装置向け部品を中心に、産業・車載用部品が好調だったことが増収の要因。減益は主に半導体部品有機材料事業における減収などによる。

 電子部品事業は情報通信および産業機器市場向けのコンデンサーや水晶部品などが円安効果もあり前年同期比6%の増収。一方でタイの子会社「Kyocera AVX」の新工場稼働率低迷に伴う原価率の上昇や人件費などの増加により大幅減益。

 ソリューション事業はドキュメントソリューションが同2桁の増収、機械工具、コミュニケーションもともに堅調だったため増収。利益面でも円安効果などで同27%の増益。