2024.08.05 ローム、4~6月連結は産機向け減少で減収減益

 ロームの2025年3月期第1四半期(24年4~6月)連結決算は減収減益。売上高は、自動車市場でSiCパワーデバイスを中心に増加したものの、産業機器市場が減少。営業利益は材料費、在庫の影響、為替影響、研究開発費の増加で減益。経常利益も、営業利益の減少に加え、為替差益の減少などで低下した。

 LSIは、自動車市場向けで、電動車(xEV)向けの製品は調整局面となったが、インフォテインメント向けやADAS向けの高付加価値商品が伸長。民生機器市場向けが、省エネ性能エアコン向けモータドライバーが好調。また、コンピューター&ストレージ市場向けはサーバー市場を中心にSSD、パソコン関連向けのモータードライバーICや電源ICなどの売り上げが回復。一方、産業機器市場、通信機器市場向けは厳しい状況だった。

 半導体素子は、パワーデバイスで自動車市場のxEV向けのSiCデバイスが堅調。一方、産業機器市場のエネルギー向けの売り上げが減少。汎用(はんよう)デバイスは産業機器市場のFA向けの売り上げが落ち込んだ。また、半導体レーザーが産業機器市場向けやコンピューター&ストレージ市場向けで売り上げを伸ばした。

 モジュールは、プリントヘッドが事務機向けの売り上げが減少したものの、決済端末向けの売り上げの増加がこれを補塡(ほてん)。オプティカル・モジュールは、スマートフォン向けでセンサーモジュールの売り上げが増加した。

 エリア別売り上げは、前四半期比で国内が前年並み、米州、中国、アジアが伸びた。一方、欧州は減少した。

 通期連結業績予想は前回の発表数値を据え置いた。