2024.08.09 「腸内細菌叢移植」の臨床試験開始 国立がん研究センターなど、食道がん・胃がんの患者を対象に
腸内細菌叢移植実施までの流れ(出所:順天堂大学)
国立がん研究センターと順天堂大学、メタジェンセラピューティクス(山形県鶴岡市)は、今月から「胃がん・食道がん患者に対する免疫チェックポイント阻害薬と腸内細菌叢移植併用療法」に関する臨床試験を開始した。
本試験は、順天堂大学の腸内細菌叢移植の医療技術と、その支援を行うメタジェンセラピューティクスの「腸内細菌叢移植プラットフォーム」をがん領域に応用する、日本で初めての消化器がん患者を対象とした腸内細菌叢移植の臨床試験で、食道がんおよび胃がんで免疫チェックポイント阻害薬による治療効果が得られない患者での新たな治療選択肢とできるか検討する。
腸内細菌叢移植は、健康な人の便に含まれている腸内細菌叢を、内視鏡を用いて疾患を持つ患者の腸内に注入し、バランスのとれた腸内細菌叢を構築する医療技術で、免疫チェックポイント阻害薬治療との併用により奏効割合が改善される可能性が期待されている。
本試験では、切除不能進行・再発食道がんおよび胃がん患者を対象に、「免疫チェックポイント阻害薬と腸内細菌叢移植併用療法」を実施し、その安全性および有効性を検討する。(電波新聞/電波新聞デジタルで後日詳報します)