2024.09.04 【JASIS 2024特集】理研計器 大気中光電子収量分光装置「AC-2Sシリーズ」紹介

光電子収量分光装置の最新機種「AC-2Sシリーズ」

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 理研計器は、大気中光電子収量分光装置「ACシリーズ」の最新機種「AC-2Sシリーズ」を紹介する。同シリーズは紫外線を試料に照射し、放出された光電子を計数する。有機ELや太陽電池向けで多く使われ、シリコンウエハー表面の膜厚測定などでも活用されている。

 最新機種は①測定・解析ソフトを一新し、操作性を向上②最大4点の多点測定が可能③繰り返し測定機能により作業者の負担軽減④従来機よりも小型・軽量-が特長。仕事関数(電子を固体内部から放出させるのに必要な最小エネルギー)測定に要する標準的な時間は約5分。

 最新機種では「AC-2S」「AC-2S Pro α」「AC-2S Pro β」の3タイプをラインアップ。AC-2Sは一般分析市場向けで従来機の汎用(はんよう)機能を継承したベーシックモデルとなる。

 材料開発向けのPro αは低仕事関数材料やバンドキャップ(価電子帯と伝導帯の間の幅)内局在準位の高感度・高精細測定ができるモデル。デバイス開発向けのPro βは微細パターニング加工部位など微小スポットの仕事関数測定ができるモデルとなる。

 Pro αとPro βは高温測定に対応し100度まで設定が可能。光電子放出量が少ない材料に対応し膜厚測定ができる。光源としてレーザー励起プラズマ光源を搭載し、約1万時間の長寿命となる。

 ブースでは、ほかにも防爆型熱量計「OHC-800型」を中心にカスタマイズ可能なガス濃度・熱量測定システム「リアルタイムガスモニタリングシステム」、ポータブル型ガスリーク検知器「SP-230 TYPE SC」、同マルチ毒性ガス検知器「SC-9000」などを紹介する。