2024.09.20 【電子部品メーカー/商社 ASEAN特集】メイコーエレクトロニクスベトナム メイコー アジア向けPCBをワンストップで提供
メイコーエレクトロニクスベトナムの外観
メイコーのベトナム工場「メイコーエレクトロニクスベトナム」は、主に欧米向け、および中国を除くアジア向けのPCB(プリント基板)を生産している。PCB生産から実装、組み立てまでのワンストップソリューションを提供する。
同工場はハノイ市タクタット工業団地に立地し、第1/第2/第3工場の3工場を展開。計17万平方メートルの広大な敷地を有し、従業員数は約5000人。
同敷地内で貫通板をはじめ、ビルドアップ基板、フレキシブル基板、半導体パッケージ基板のさまざまな種類の基板を生産可能だ。実装、組み立ても同敷地内に工場を持っており、基板生産から実装、組み立てまで同じ敷地内で対応できる。
貫通、ビルドアップのさらなる増産対応として第4工場の建築にも着工し、2025年度の稼働を予定している。
同工場のPCB生産実績は、2022年度が150万平方メートル、23年度は170万平方メートルに達した。仕向け地別では、チャイナプラスワンとして欧米、ASEAN向けが増加している。「米中摩擦やインドによるダンピング課税の影響により脱中国が進んでいることから、ベトナムの受注は増加している」(同社)。
設備投資は22年度に3000万ドル、23年度も3000万ドルを実行した。
第1工場ではFPC製造とEMS事業、第2工場では車載やスマートフォン向けのリジッド系プリント基板製造を行っている。
第3工場は23年に半導体パッケージ・モジュール基板生産を開始し、MSAP、サブトラの両工法で顧客認定を進める。
生産革新のため、TPM導入により現場力を強化。環境対応では排水リサイクル装置の導入やごみ減量化を推進している。
ベトナム工場は、24年度は既存工場への設備投資により30%の増産体制を計画。25年度からは第4工場稼働により40%の増産体制を計画している。このほか25年度にホアビン工場を竣工(しゅんこう)予定で26年度中の量産出荷を計画する。
同社グループのベトナム製造拠点はこのほか、タンロン工場、クアンミン工場、ハイズオン工場がある。